今更ながら「シェルブールの雨傘」を観たって話
良かったーーー。
| 固定リンク
| コメント (0)
| トラックバック (0)
| 固定リンク
| コメント (0)
| トラックバック (0)
な、なんかようやく、今日に近づいてきたぞ。
あとちょっとだ。
ああ、でも森美術館の小谷さんの展覧会とか、大物がまだあるんだった
でも、ま、とりあえずノルウェイの森だ・・
元旦は、映画の日なので、実家の行事が終わると映画を見ることが多いです。
今年は何をみようかなあと思って
にしました。
正月早々こんなに暗い映画を見るのはどうかと思ったんだけど、
結局、これが一番見たい映画だしねw
で、結論からいうと、なかなか良かった。
映像も音楽も主演の2人の演技も。
ただし、原作のストーリーの面白いところをずいぶんカットしていて
原作に思い入れがあるひとには、ちょっとしんどいかも。
まあ、これはノルウェイの森をベースにした、トランアンユン映画と考えた方がいいと思う。
リミックスbyトランアンユンみたいな。
私は、トランアンユンの映像とかリズムが好きなので、大満足。
やっぱりあのディティールとか、映像美とか、ホントにすごい。
半端ない才能の持ち主だと思います。
ディティールなんて、よくぞここまで昭和なパーツを集めたなってぐらいすごいです。
でも、それらがトランアンユンの映像センスでまとめられると・・・
それは、日本ではなくやっぱりアジアなんですよ。
例えば、外に雨が降ってて、緑とワタナベが軒というか、窓際、縁側みたいなところに2人で佇むシーン。
(トランアンユンが得意とするシーンで、とても美しい)
植木鉢植えが並んでいて、ちょっと日本の下町風ではあるんだけど、そのセンスが・・・
やっぱりアジアなんですよねw
あと、ついでにいうと、キャスティング(特に女性)が不思議な感じで、原作のイメージとずいぶん違う。
特に、緑。
原作では、もっとちゃきちゃきで人間味あふれるキャラクターだったと思うんだけど、
映画の緑は、ずいぶんとミステリアスで掴みどころがない感じ。
で、緑役の水原希子の顔をじーっと見ていたんだけど、なんかね、ヴェトナム美人っぽいんですよw
たぶん、これが、トランアンユン監督の考える、本屋の娘は、水原希子さん的なイメージなんだと思う。
というか、そもそもトランアンユン監督が読んだのは
おそらく英語に翻訳された「ノルウェイの森」であり、
それはやはりトランアンユンが今まで生きてきた環境をバックグラウンドとして感じた
「ノルウェイの森」の世界でしかないのだから、当たり前なんですよね。
その証拠に、永沢の描き方のなんと巧みなことよw
ピッタリじゃないですか。
あと、他の人のブログを読んでいて
「原作の面白いところをずいぶんカットしてる。酷い」
みたいなことを言ってる人がいたけど、
やっぱり、トランアンユンの映像スタイルから言うと
あのストーリーをすべて詰め込むのは無理だと思う。
トランアンユンは、映像を割とゆったりまったり見せてそれを映像美というか、
独特のテンポみたいなものに昇華していくのが得意な監督なので、
これはこれでいいんじゃないかと思いましたね。
そう、これはトランアンユン監督の「ノルウェイの森」なんだから。
というわけで、とにかく素晴らしい映像美。音楽。
ぜひ映画館で見ることをおすすめします。
| 固定リンク
| コメント (0)
| トラックバック (0)
結構前にミクシイに書いたレビューだけど、こっちにも書いておく。
新作「白いリボン」。どうなんだろうなあ。ハネケは、ホント悪趣味だから・・・
**
ミヒャエル・ハネケの作品は初めて見ました。
ものすごく倒錯しているのに、心の奥でなぜか共感してしまう。かなり痛いシーンも沢山あって、人を不快にさせることに長けた監督かとも思えるのですが、ラースフォントリアー監督のような底意地の悪さは感じない。むしろドライで、ふっと笑いさえ出てしまうよう所もある。「ああ、これは監督の天然の持ち味なんだな」と理解しました。倒錯といっても、様式美の倒錯じゃないから、結構唐突な場面展開ではあるのだけれど、それが不思議なテンポを生み出していて、長回しシーンでもじっと見入ってしまう。その演出力に驚きました。
普通エロスの温度って体温ぐらいだと思うのですが、これは摂氏15℃のエロス。ひんやりと冷たいSとM、愛のシーソーゲーム。
これがミヒャエル・ハネケワールドか!
| 固定リンク
| コメント (0)
| トラックバック (0)
ヴァレンタインにチョコを上げた人からお礼ということで映画「NINE」に招待して戴きました。
で、感想。
ストーリーそのものは「シカゴ」ほどは面白くないんだけど、映画ファンにはかなり面白い映画だと思いました。
映画のための映画、映画大甲子園みたいな映画です。
逆にいうと、映画ファンではない人にはあんまり面白くない作品かなと思いました。
ド派手な衣装、ショウとしての演出力みたいなものは流石なんだけど、それだけで押し切るにはちと力不足というか。
フェリーニに「8 1/2」をベースにしていることは、主人公のコスチューム、映画監督という設定、イタリアなまりの英語ですぐに察しがついて、思わずニヤっとしてしまう。
まず、主人公のダニエル・デイ・ルイスの向こうに、マルチェロ・マストロヤンニが見え、フェリーニーの「8 1/2」が見え、ソフィア・ローレンの向こうに「ひまわり」が見える。主人公の子ども時代の幻想に「ニューシネマパラダイス」が見え、ニコール・キッドマンの向こうには、「ムーランルージュ」、あるいは女優としての彼女の自身のイメージが見える。ケイト・ハドソンの向こうには、彼女のお母さんであるゴールディーホーンが見える。あと、女性全体のイメージとしては、昔のブリジットバルドーのイメージなんかも見える。
これらがキラ星のごとく見え隠れする、これがこの映画の面白さのような気がしました。
逆に、これらが見えないとすると、実はあんまり面白くないのではないかと。
華やかな割りにツウ好みの映画だと思いました。
| 固定リンク
| コメント (0)
| トラックバック (0)
以前、林真理子さんが「面白い!」と推薦していた「受験のシンデレラ」をDVDで鑑賞。
いや、これがホントに「意外と面白い!」・笑
タイトルもいまいちだし(ごめん)。
監督は、精神科のお医者さん「和田秀樹先生」だし。
単なる自己満足映画かと思いきや、これが最初から最後まで飽きさせない。
話のスジは、ドラゴン桜+エースをねらえ!
何をやってもだめな貧乏ムスメが、スゴ腕予備校教師に出会い東大を受験する、という話。
ありがちといえばありがちなんですが、テンポがいいし、教師役の豊原功補が、じつに・・・じつにいい演技をしているのです!
劇中で紹介される受験必勝法は実用性もあり。モナコ映画祭で4冠受賞はダテではありません。
おすすめ!
| 固定リンク
| コメント (2)
| トラックバック (0)
長年の夢だった、ブレードランナーのユニコーン、折ってみました・・・・。
これでわたしもデッカード・・・・いやレイチェルか。
折り紙なんて久しぶりだったけど、結構楽しい。
折り方のサイトを教えてくれたOさん、ありがとう!!
Oさんは、わたしの同業者で折り紙がとっても上手なんです♪
「師匠!わたしも折ってみたいです!」
と言ったところ
まずは・・ということで以下の本を紹介してもらいました。
この前川さんという人が折り紙界の巨匠らしいです。
最初カンタンなんだけど、だんだん難しくなってくるそうです。
奥が深いそうです。
一家に一冊!の名著らしいです。
毎日定時に帰っておりおりしたいです。
↓ブレードランナー?何やねん?という方のために。SF映画の金字塔です!わたし、たぶん6回ぐらい見てると思う。これを見ると、ユニコーンを折りたくなります。岡田さんの「オタク学入門」に載っている解説が素晴らしいのでぜひ読んでほしい!
| 固定リンク
| コメント (2)
| トラックバック (0)
今日、渋谷でヱヴァンゲリヲン 新劇場版 破 観てきました。
登場人物はほぼそのままだけど、別物ですね。
驚きました。
でも、これはキレイなエヴァですね。
登場人物全員なんだかいい人になってる、ヌルい感じがやや居心地悪く、
音楽とのマッチングも、前作の感じからしても、冴え冴えとしたセンスが失われている。
これはわざとだと思うんだけど、こちらが見ていてこっぱずかしいぐらいのベタな感じなんですよ。
「えー、ここまでやる?!」
みたいな。
個人的には、旧作の「容赦ない救いのなさ」がある方が好きです。
ん~でも、庵野監督、自分の作品をリメークすることで、エヴァというトラウマをなんとかして浄化したいんだろうなあ。でも、それが作品として素晴らしいか否かは別問題なわけで・・・。
とにかく旧作とは別物なので、最終的な評価は新劇場版の完結を見て下したいと思います。
しかし、今回、意外なほどグっときたのが、新キャラ、マリ。
ものすごく好戦的な性格で、好戦的であることにまったくためらいなく、トラウマらしものも微塵もない。
この異常なまでの前向きさが、却って、切ない・泣
「だって、まだ子どもだよ!?」
子どもなのにこんな戦いをしなければならない、戦うことにためらうこともしない。
そういう子どもにならなくてはならなかったこと自体、もう切なくて切なくて。
彼女の戦闘シーンでは、目頭が熱くなりました。
エヴァ初心者の皆さんへのアドバイス(おせっかい)
・今回の作品はテレビシリーズ、旧劇場版を見なくても分かります
・ただし、前作「序」は見ておいたほうがいいと思います
・テレビシリーズ、旧劇場版も面白いのでぜひ見てください
・順番は、テレビシリーズ→旧劇場版がよいと思います
・解説本は以下がオススメ
| 固定リンク
| コメント (2)
| トラックバック (0)
けっこう前に見た作品で、某SNSにレビューを書いたんですが、こっちにも書いておきます。
パンズ・ラビリンス 通常版 [DVD]
他の人にはわからない
あまりにも若過ぎたと
ただ思うだけ
けれど、幸せ
「ひこうき雲」荒井由実
かなりグロい映像だし、バイオレンスも相当なもの。
ダークファンタジーというには意外と(?)「ファンタジー」の部分が少ない。見ていてキツイし、ハッキリ言って、好みでないけれど、ラストシーンに感動しました。
凄いよ、これ。
まさしく
「けれど、幸せ」。
この監督、相当なファンタジーオタクだと思うんだけど、受け入れがたい凝りまくった映像が、ラストシーンで作品としての感動に昇華される。。。わたしのようなファンタジー嫌いの人間も感動してしまう、その脚本や演出の巧みさ、レトリックみたいなものにも「感動」しました。
そして、
この映画自体が「ファンタジー」や「オタク」の精神性をあらわしていると思います
オタクも、非オタクも必見。
| 固定リンク
| コメント (0)
| トラックバック (0)
先ほど、DVD「白夜行」全巻見終わりました。
いやー、面白かった!
まず最初に東野圭吾の小説「白夜行」を読んで、それからドラマを見始めたんですが、これが大正解。
「白夜行」は購いきれない罪を背負った2人の男女が主人公なんですが、小説版では彼らの心情は一切描かれていない。いわば、主人公達は物語の中でボイド(空白)として描かれています。第三者の視点で描かれた彼らの姿、そのレイヤの積み重ねにより、読者(わたしたち)の心の中にボワっと浮かび上がってくる。それがなんともいえない恐怖というかイマジネーションをかきたてる存在になっています。
東野圭吾の小説は「秘密」「容疑者x」しか読んだことがありませんが、エンタテイメント小説家としては、なかなか面白い作品を書くと思います。
でも、
人間表現としての深みがない。
(ゴメン)
文学としてかほりたつものがない。
(さらに、ゴメン)
これだから、理系の作家はダメなんだよ!
とまで思っていたけど、これは、違う。
東野圭吾の特性を逆手にとった傑作だと思います。
(まだ、東野圭吾を見直した!とまで言わない・笑)
で、ドラマなんですが、小説ではひたすらボイドの存在だった彼らの心情がものすごく丁寧かつ説得力をもって描かれています。
何せ小説では、彼らの心情はボイドですから、読者の想像に委ねられます。だからドラマで描かれる彼らの心情をみて「えー、そんなはず無い」と思われるおそれもあったと思います。
そこを!
小説版の愛読者であっても「なるほど~」と説得させてしまう絶妙のストーリーとして展開しているわけです。
おそらく、脚本の森下佳子さんは、かなり小説を読み込み、それを丁寧に丁寧に解きほぐしていったのだと思います。演出も緻密で、ディティールも凝ってる。
「2人で太陽の下を歩きたい」
小説ではまったく描かれていないふたりの心の闇が、ものすごい重みとリアリティをもって訴えかけてきます。
個人的には、雪穂が教会で「結局神様はわたしのことを助けてくれないじゃない」と大暴れするシーン。篠塚一成になぜ惹かれていったかを描いたシーン。
雪穂がビジネスで成功し、階段を駆け上っていく一方で、どうしても拭いきれない「影」、「もうあとにひけない自分」、「自分はなぜこんなことをしているのか分からなくなる虚無感」、彼らを執拗に追いかけていた元刑事笹垣が、最後の最後、亮司に購うシーンにグっときました。
こういうドラマをみると、「やっぱり日本人のセンスってすごいな」って思います。
さっき、思わず「購い」って言葉を使ってしまいましたが、この小説の内容、アメリカとかだったら、間違いなくキリスト教的切り口で描かれると思います。
ヘンな言い方ですが、キリスト教のフォーマットで解釈されてしまうぶん、すごく単純化される気がします。
そこを、宗教とかそういうものなしに、自分たちの頭で考え、葛藤する、その辛さみたいなものが丁寧に描かれているのがいいなあと思いましたよ。
あと、単純に、この繊細さ、ディティールは、日本人独特の感覚!外国人にはマネできないと思いました。
ああ、日本のドラマって素晴らしいなあ。
これからご覧になる方は、ぜひ小説版を読んでからご覧になることをオススメします。
| 固定リンク
| コメント (0)
| トラックバック (0)
11月3日(月)ギンレイホール@飯田橋で、是枝監督の「歩いても歩いても」を鑑賞してきました。
なかなか面白かったです。
是枝監督自身、お母さんをなくしたことをキッカケにこの映画を作ろうと思ったようですが、「死そのものより、生前の楽しい思い出を描こうと思った」そのコンセプトがいいなと思いました。
「誰も知らない」もそうだったけど、つらいことや悲しいことの中で(いわゆるポジティブ思考ではなく)救いのある部分にフォーカスして、ほわっとした明るさに仕上げるのがうまい監督なんですよね。
それでいて緻密なまでのディティール、演出ががあるもんだから、分かった上での明るさとか笑いがあるというか、オトナな監督だと思いましたよ。
次回作も楽しみです。
| 固定リンク
| コメント (0)
| トラックバック (0)
最近のコメント