オスカーの結果にほっとしたって話
今週の月曜(現地では日曜)、アカデミー賞の結果が発表されましたねえ。
実は、公開初日(金曜)にオスカー大本命の評判を受けて「ララランド」を見て来まして。
まあ、ふつうに面白い作品だけれど
そんな大絶賛するほどのものかしら??
オスカーって感じではないなあという印象だったんですよね。
で、月曜(現地では日曜)のオスカー発表。
作品賞を取るか否かは結構ドキドキものでした。
なんでドキドキかというと、
「オスカーとっちゃったら、自分の感覚ってやっぱりヘン?」みたいな不安があったんですよね。いや、別にヘンでいいと思うし、不安に感じる必要ないんですが。
もう仕事中もタイムライン見ちゃったりしてw
ソワソワ。
で、オスカーを逃したってニュースを見て、かなりかなりほっとする私・・・。
ほらあ、やっぱり!
ララランド、ふつうに面白いんですが、私の気持ちを逆なでるのは…
つか、なんでこの作品を好きじゃないかというと(ああ言ってしまった)
色使いや映像はきれいというか面白いんだけど、とにかくツメが甘い。
過去の有名ミュージカルのオマージュ的なシーン
てんこもりだけど、ああ、もっとこの角度で撮ればいいのに、もうちょっとこうすればいいのに。と突っ込みを入れずにいられない。若干イライラしてしまう。
いちばんのオマージュは「シェルブールの雨傘」かなあ。
でも、シェルブールの雨傘の方が、数百倍センスいいし、台詞も大人だし。
しかも、私、「シェルブールの雨傘」、大好きなんですよね。こんなオマージュ作品作ってほしくないです。
あと、決定的だったのは「好き」や「夢」を優先させていること。
うん。わかるよ。
だってさ。この映画の舞台は夢を実現する国「LALA LAND」だもんね。
(もちろんLAはロサンゼルスのことね)
でもさあ。それってほんの一握りの人だからね。
千に三つの世界。
「好き」や「夢」ってそんなに偉いのかい?
もっと
「得意」や「役に立つ」を考えた方がいいんじゃない?
と思うのです。
特に、ララランド的な痛さを持っている家族のせいで大変な被害を受けた(今もですが)私としては、このララランドがねえ。
好きではないです。
公開からしばらく経って、見た人の感想も見聞きするようになったのですが
やはり「面白いと思うけれど、好きではない」と言ってる人がいて、
「そうだよね~」
と思ってしまう私・・・。
この映画を面白いと思えるか否かは
「好き」や「夢」を信じているか
そのあたりにかかっている気もします。
若い人にはいいかもしれない。
引用されてる古典作品も知らないだろうし
「好き」や「夢」も信じられるだろうし。
若い監督の、若い人向けの作品。
そんな印象でした。
※珍しくネガティブな内容のブログを書いてしまいました。
引用されている作品をばばばっと並べてみました。
シェルブールの雨傘、踊る大紐育、パリの恋人、雨に唄えば、巴里のアメリカ人等など
「ララランド」については、町山智浩さんがラジオ「たまむすび」解説していて、面白いです。
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