« 父の日でした | トップページ | ペーパービーズにハマってます »

ルパージュ「887」@東京芸術劇場を見てきました

昨日、東京芸術劇場にてルパージュの「887」を観てきました。

実はルパージュの演劇って全然知らなかったのですが、
シルクドソレイユの演出やら、シルヴィギエムのバレエの演出やら
多方面に活躍されている方のようで。

私はたまたま東京芸術劇場のWebサイトでこの「887」の予告映像を見て
「ああ、これは!」
と思ってチケットを取ったのですが、実際、作品を拝見して、
大当たり。これはすごいなと思いました。




実はストーリー自体は、かなりかなりパーソナルかつ政治的な内容も含んでいて、入り込めない感じだったのですが、あの映像を使った演出がツボ過ぎました。あのミニチュアの団地の模型、ミニカー、ミニカーに搭載されたCCDカメラを使った映像、三次元(模型?セット?)と映像の組み合わせが見事。

印象的だったのは、主人公が新聞配達の仕事をしているときのシーン。CCDカメラを、軍人の靴のところまで走らせつつ、新聞配達夫の姿をしている姿(部分)も移して「当時」っぽい映像を映す、と同時に舞台上には今の自分(全部)がいるので、過去と現在を同時に舞台上で登場させているんですね。

その他、ラストシーンで、タクシードライバーである父親と同化するシーン、認知症になってしまった祖母の描いた時計の絵など、まあ映像の使い方が見事。

そして、なによりも痺れたのが、映像の色、そして照明。

ポスターにも描かれていますが、あの暗くてつやっぽい蒼、リンチの映画にも通じる美しさだなあと思いました。

実は、わたし一時期カナダ映画にハマった時期があるんですが、ルパージュもカナダ出身で、映像的にやはり通じるものがあるなあと思いました。ヨーロピアンなんだけど、ヨ―ロッパではなく。。あの艶っぽさが、体温よりも低い、摂氏15度ぐらいかな。。ひんやりとした艶なんですよね。

ツイッター等で評判を見ると、「ストーリーに入り込めない」「もう少し整理した方がいい」という意見もありましたが、ルパージュの場合、ストーリーに入り込める必要はなくて、その断片のいくつかが自分に沁みれば充分ではないかなあと思いました。

まだルパージュ作品はこの一本しか見ていないので何とも言えないのですがそれぐらい映像の演出が面白いと思いました。

そういう意味では、私は演劇として楽しんだというよりも、現代美術作品として楽しんだという感覚に近いかもしれません。

とにもかくにも、ルパージュ、面白かった!次回日本で公演をする際には絶対足を運びたいと思います。

以下余談。
実は昨日の公演、遅刻して到着しまして、演出の都合上、座席付近がホントに真っ暗なので、遅刻した人は一番後ろの席に座れと言われたんですね。それで、しばらくおとなしく一番後ろの席に座っていたのですが、この一番後ろの席だけ足もとに照明がついていていて、その照明のせいで、舞台に全然集中できなかったんですよ。

もうこれは我慢できないと思い、途中劇場の方にお願いして、本来の席に移動させてもらいました。
→おかげで舞台にかなり集中できました!
それぐらい、照明がホントに重要な演出になっている作品だったんだなあと改めて実感。
次回ルパージュ作品を見るときには遅刻厳禁、最初からしっかり自分の席で観ようと心に決めましたw

|

« 父の日でした | トップページ | ペーパービーズにハマってます »

文化・芸術」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)


コメントは記事投稿者が公開するまで表示されません。



トラックバック


この記事へのトラックバック一覧です: ルパージュ「887」@東京芸術劇場を見てきました:

« 父の日でした | トップページ | ペーパービーズにハマってます »