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パリオートクチュール展@三菱一号館美術館に行ってきました

さてさて。。少し前のことになりますが、先週の金曜日
パリオートクチュール展」に行ってきました。
これが予想以上にすんばらしい展覧会で!
ファッション系の展覧会って、作品(洋服)が素晴らしければ基本ハズレなしなので
結構好きなんですが、これはちょっと想像していたのと違うというか。
独特のキュレーションにしびれました。


この展覧会に展示してあるドレス、どれも本当に美しくて。しかも主に夜会用のドレスなので目もくらむような美しさ.
で、ポイントなのは、「オートクチュール」だということ。
ただファッションショーで発表するための服ではなく、
誰かのためにあつらえた服なんですよね。
なので、奇抜なデザインのものもありますが
「人が着る」という現実味を帯びたところ、クライアントを見据えた
ぎりぎりの冒険、その現実味と冒険との間に落とし込むテクニックみたいなものが
実に面白いと思うのです。
19世紀後半からのオートクチュール作品ですから、コルセットからの解放、シャネルの登場、ディオールの超絶美しいラインなどなど、ファッションの歴史としても面白いですし。
年代が進み、かえって古典に立ちかえるような流れに「ちゃんと引き継がれたフランスのお針子テクニック」も垣間見えて、ほんっとに面白いです。
私が行った週は、学生が無料の週だったせいか、服飾科の学生っぽい御嬢さんなども
沢山いらしてまして、熱心に熱心に見ていたのが印象的でした。
こんなすごい展覧会を観たら、影響うけまくりだよね。
個人的にツボだったのはポスターにも使われているラクロワのドレスと
バレンシアガのピンクの羽のドレス。
ほんっとにかわいい。キレイ。見てて幸せな気持ちになれました。
あと、サンローランの背中ばっくりレースのドレス。
この背中の空き具合、レースの美しさがハンパなくて。解説を読むとジャンルーシーフが写真撮影してたと書いてあったので、ググりました。
これかあ!
観たことあります。この写真を見てからだと、マン・レイのこの写真を連想しますが。
展覧会をみたときには、谷崎潤一郎の「刺青」を連想しましたね。このドレスを着るとまるで背中いっぱいに刺青を入れたみたいになるでしょ?だから
男の人って、やっぱり女性の美しい柔肌に「刺青」を入れたくなるのかなあとか。
そんなことを考えてしまいました。
あと、ポストカードも売ってなかったのですが、よかったのは
これも超絶美しい。色遣いとかは地味なんですが、カッティングと色遣いが見事。
これがツボだったの、わたしだけかなあ・・と思っていたら、ケチケチ贅沢主義のmuccoさんもよかったと言ってて。思わずニヤっとしてしまいました。
ちょっと残念だったのが、全体的に展示室が狭いので、大き目のドレスだと「引き」で見られないこと。あと、展示室にはいって、いきなり目の前にドレスが展示されてるような部屋もあって、ちょっと見づらかったことかなあ。
でも、そういうことを差し引いたとしても展覧会自体はとても素晴らしく、ほんと必見です。
お土産は。。
迷いに迷って、バレンシアガのピンクのドレスと、サンローランのレースのドレスのポストカード。それとダブルフォルダ。「シャネルの手」がデザインされております。黒の縁取りでシャネルっぽく仕上げてるのもさすがです!
丸の内・三菱一号館にて、5/22まで!

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