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今更ながら「シェルブールの雨傘」を観たって話

先日の京都旅行で買ったクロッシェの飴「シェルブールの雨傘」。
主人公(ドヌーブ)のワンピースの色にヒントを得た色とのことですが
実はこの映画を見たことがなくて。
ちょっと前にツタヤで借りてきて観ましたよ。


良かったーーー。
確かに、この色のワンピース、かなり印象的。素敵でした。
ドュミの映画ってたぶんほぼ初めてみたんじゃないかな。
この飴の色みたいなポップな色遣い(特に水色の使い方が素敵)
ミッシェルルグランの音楽
素晴らしい脚本!
こういう名作って「いままでなんで観なかったんだろう」って思うことが多いのですが
これはね。いまだからこそ沁みる名作だなあと思いました。

全体としては、ミュージカルなんですよ。こんなに悲しい話なのにw

色もポップで音楽も素敵で、でも悲しい。
それがすごくいいなと思いました。
練りに練られた脚本。演出。
自分的に「すごいな」と思ったところを挙げればキリがないのですが
やっぱりラストかなあ。
お金持ちと結婚して、母親になったドヌーブが、わざわざかつての恋人がいるであろう町を経由して車ででかける。で、案の定、彼に会うわけです。偶然。もう結婚もして、子どもも2人いる。
で、彼に尋ねるのです。
 「あなた、幸せ?」

大人だったら分かりますよね。
こんな質問をするのは、たぶんいまの自分が幸せではないからなんですね。
彼女の身なりからしても、おそらくかなり裕福な生活はしている。でも、心は満たされていない。
でも彼は
 「幸せだよ」
と答える。
昔の恋を懐かしく思いつつ、もう戻れないことを実感するラストがたまらないです。
短い台詞にいろいろな感情が垣間見える。ドュミの大人の演出、大人の脚本に
しびれました。

ちょっと話はずれるのですが
 「あなた、幸せ?」
っていう台詞、ユーミンの名曲「静かなまぼろし」を思い出しました。
(リンク先でジュリーが歌ってます。もともとジュリーに提供した曲だから)
ラストの方の歌詞
「♪会わない日々を云いつくす言葉など
もういらないの気づかずいて欲しい
昔の恋をなつかしく思うのは
今の自分が幸せだからこそ
もう 忘れて」
という歌詞、これは一見、シェルブールの雨傘と逆みたいですが
本質的なところはおんなじだなあと思うのです。
「気づかずいて欲しい」
→でもホントは「気づい欲しい」し。。
「昔の恋をなつかしく思うのは、今の自分が幸せだからこそ」
→でもホントは今の自分があんまり幸せではないからだよね?
本当は「昔の恋をなつかしく思うのは、今の自分があんまり幸せではないから」
なんだろうけど、ユーミンはたぶんそれを分かってて、わざと
「昔の恋をなつかしく思うのは、今の自分が幸せだからこそ」
と言い切ってる。
今の自分があんまり幸せではなく、昔の恋をついなつかしく思ってしまう
そういう人に対し、「それは今の自分が幸せだからなんだよ」と
励ましているような、そういうレトリックを感じるのです。
ドゥミもすごいけど、ユーミンもすごいw
ユーミンはたくさん聞いたけど、ドゥミは未見の作品が多いのでDVDで見てみようっと!
レビューによると「シェルブールの雨傘」は「ローラ」の続編らしいので、「ローラ」も見てみたい。。アヌーク・エーメ好きだし。流線型80はほんと名盤。。全曲大好き。

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