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江戸絵画への視線@山種美術館

前回見た奥村土牛の展覧会以来、すっかりマイブームの山種美術館です。

今回は、特別顧問をなさっている山下裕二先生のレクチャー付きなもんだから、いの一番で
予約して行ってきました。

山下裕二先生・・・日本美術を応援する、あの山下先生ですよ!
何度かレクチャーを聞いてますが、まずハズレがない。

今回もワクワクしながら参加してきました。

これが超当たり。

今回特に山下先生自身が展示作品を選んでいるものだから、これこれこういう経緯で
この作品を選んだ。この作品の見所はここです。

難しいこと抜きで、彼なりの言語で説明してくれる。
これが面白くてたまらない。

レクチャのあとは、みなさんで展示スペースへ降りて展示を見る。
自ら、ほらこういうふうに・・・と説明してくださる、なんとも贅沢な時間。

個人的に一番ぐっときたのは酒井抱一の「秋草鶉図」。
月がね・・・真っ黒なんですよ。金を背景に。最初銀だったんだけど酸化してしまったらしい。
昔、この絵を見たインドの詩人タゴールは「これは月に見えない」と言ったらしいですが
それもムリだろうなと思いますw

で、山下先生曰く
「今回は照明にもこだわりまして、この絵が描かれたころの日本のあかりの具合を再現してみました」
「昔はね、こういう人工の照明がないから、こういうふうに均質に明かりがあたることってないんですよ。
上からもあたらなかったと思うし、それで当時の明かりを再現する意味で、下の方からLEDで明かりを
当ててみました」

で、展示室で現物を見てみた。

これがビックリ。

確かに、下が明るくて、上がぼんやり薄暗くグラデーションになっているものだから、夕闇や夜の中にポッカリ月が浮かんでいるように見える!
それは月が黒くても問題なしで、却って金をバックにして月が映えるようになってる。
いやー、驚きました。

これこそ、図録ではなく、現物を見る醍醐味。
作品をよく理解した上での展示の仕方かと舌を巻きました。

その他、宗達+光悦の短冊も、最高のコンディションで、見ごたえ充分。
特に宗達の「短冊」をフレームとした、ぶった斬りのデザインは、非常に斬新です。

秋草鶉図も、宗達の短冊も、当時の作風からしてもかなり斬新だと思われます。
伝統の中でのアヴァンギャルドさ・・・サントリー美術館で見た能の着物のデザインから引き続き
時間を超えて、当時のアーティストのこころが見えた気がして、なんともホクホクした気持ちになりました。

やっぱり美術って面白い!

山下先生もお勧めの新潮美術文庫。値段も手ごろでいいですよ。
展覧会のあとのおさらい用に読みました。

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