「2人の夫とわたしの事情」のポスターはかなり素敵です!
金曜夜、シスカンパニー「2人の夫とわたしの事情」をシアターコクーンで鑑賞してきました。
いや、これが想像以上に面白くて!よかった~。
ご招待してくださった、東京コンシェルジュに大感謝。
お芝居は、三部構成になっていて、第一部は、ちょっと寝てしまったんですが(ごめんなさい)、第二部からの展開が「お?!」という感じ、男性の本音全開の三部への畳み掛け方もよくて、あっという間。
全三部を通じて、女の奔放さ軸にしつつ、第三部に男性の本音が展開されるあたり、やっぱり男性の作家が書いた脚本だな~と思いましたね。
戦争で死んだと思った夫、現在の夫、これから乗り換えようと思っている男、3人の男を「みんな愛しているわよ」という主人公(松たか子)の天然の確信犯、いや、天性の「おんな」っぷりは、私の知人と重なり、個人的にも凄くツボなキャラクターでした。
そう。当時女性にとって、結婚とは、ある種、就職だったわけなんですが、現代でもそういう雰囲気って多少たりともありますよね?コックの女性(つまり職業婦人)が、モテモテの主人公に嫉妬したり、現代に通じる人間模様に、クククと笑いつつ、90年前にこれを書いたサマセットモームって結構過激な人だったんだなあと思いましたね。
・・・・にしても、実はこのお芝居、一番成功しているのは、ポスターだと思うのです。
いやー、このポスター見て「このお芝居絶対見たい!」と思いましたもん。
私自身も大ファンの金子国義さんの絵なんですが、絵単体としても凄くいいし、何より、このお芝居の内容をよーく表わしている。
頭に載った、真っ赤な3匹の海老。さらに手にも海老。主人公の頭ん中にうごめく3人の男と、第三部に登場する弁護士です・笑 そして、女が纏う純白のドレスは、結婚を連想させます。
この絵は、このお芝居のために書き下ろされたものではないらしいのですが、実にいい絵を選んでいると思います。
シスカンパニーのプロデューサ北村さんが選んだものらしいのですが、この絵をポスターに選んだ段階で、お芝居の成功はほぼ確定でしたね。
逆に、この絵がポスターでなかったら、このお芝居の印象、ここまで良くなかったと思いましたもん(ごめんなさい~)。
「薔薇とサムライ」に続き、宣伝ポスターと、演劇との素敵な関係を垣間見た作品でもありました。
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