あそびをせんとやうまれけむ~MOTコレクション 夏の遊び場@東京都現代美術館
先々週、久々に東京都現代美術館へ。
MOTコレクション 夏の遊び場展、これが期待以上の展示で・・・素晴らしかったです!
東京都現代美術館は、長谷川祐子さんがキュレータで入ったあたりから、「おお、この作品がここに!」
と思わずうなる作品を買うようになったし、企画展も充実しているし、今いちばん見ておくべき美術館だと思います。
今回のコレクション展、主に会期は夏休みだったのでテーマは「夏の遊び場」。
しりとり、ままごと、なぞなぞ、ぶらんこ、というキーワードにした展示構成となっていたのですが、既存のコレクションの組み合わせでも企画展のような面白さを提供できるのを実証したような展示でした。
「メアリーブレア展」が子供の「夏休み」展ならば
「夏の遊び場展」は大人の「夏休み」展。
なーんだ「夏休み」って大人でもありなんじゃん。
MOTやるなあ!と感心しきりでした。
以下面白かった作品。
・伊藤存
しりとりおきもの
オブジェの名前でしりとりする作品なんですが、最初ふつうのキーワードなのに、最後になると
死神→ミルク→クスリ
となるあたり、かなりブラックで「大人」でしたねー。大好きです。
伊藤存は、画像のエッジ抽出処理をしたような、途切れ途切れの線をステッチで描いた作品を作っているんですが、独特の味わいがあっていいんですよ。わたしは最初2001年の横浜トリエンナーレで見たんですが、ここへ来て大ブレークしてる作家です。要注目!
・ナムジュンパイク
空っぽのモニタに水槽を作り、そこで泳がせた金魚を、テレビカメラで映し、その画像を、水槽の横の別のモニタに映し出した作品。
テレビの虚構を上手く表現した作品で、この作品は今までみたナムジュンパイクらしさがよーく出た作品だと思います。
・八谷和彦
AirBoardと、Over the Rainbowの動画、OpenSky。
ここで八谷作品に再会できるとは・・・驚きました!
AirBoardは、「バックトゥザフューチャー」に出てくるジェット付きのスケボー。
OpenSkyは、「風の谷のナウシカ」に出てくるメーヴェ。
それぞれ、実際に作ってみちゃいました!実際に乗れるようにしてみました!
という作品。
八谷さんは、こういう「ドラえもん」的発想の作品を得意とする作家で、夏休み、というテーマにぴったり!
わたしは14時~の解説付きで鑑賞したのですが、この解説がまた素晴らしくて。
作品をより深く味わうことができました。
鑑賞者参加のプログラムも充実しているし、とってもがんばってる美術館だと思います。
次回の展示10月31日(土)~
「ラグジュアリー:ファッションの欲望」
「妹島和世による空間デザイン/ コム・デ・ギャルソン」
「井上雄彦 エントランス・スペース・プロジェクト」
これも面白そうです!
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