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陰翳礼讃

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今日は夏至ですね。
皆さん、どのように過ごされましたか?
わたしは例年どおり百万人のキャンドルナイトに参加しました。といっても自宅でね。夏至の夜8時~10時まではキャンドルナイトでした。
蝋燭のあかりで過ごすのって、なかなかいいですよ。
エコというより、暗闇の中でのほの明るさ、静寂、ゆったりとした時間を楽しむという目的で参加してます。あと、蝋燭のあかりでお風呂に入るのもオススメ!まるで羊水の中にいるみたいで心からリラックスできます。

蝋燭のあかりといえば、谷崎潤一郎の「陰翳礼讃」。
先日、雑誌日経ビジネスアソシエで紹介されていたことをきっかけに読み直してみたのですが、やはり面白かった!
最初に読んだのは22歳ぐらいだったと思うけど、当時よりも面白く感じましたね。
なんというか、谷崎潤一郎のまなざしは本当に細かい。画素数が多いことを実感。
なぜこのように美しく見えるのか、をつぶさに研究している。
昭和初期の作品なのに、言葉一つ一つがイキイキとしていて古さを感じさせない、彼なりの美学が、とても美しい言葉で凝縮されている名エッセイだと思います。

amazonかどこかのレビューで「谷崎潤一郎は、変態エロ小説の人だと思っていたが、こんなに素晴らしいエッセイを残していたとは知らなかった」みたいなことを読んだことがありますが、今回読み直してみて、それはちょっと違う思いました。

エロ親父だからこそ、このように素晴らしいエッセイを残せたのだと思います!
(声を大にしていいたい!)

だってだって!
お能を舞う人がなぜ美しく映えるのか、ほの暗い舞台での能の衣装と肌の色、肌理のコントラストの醸し出す様に言及するくだり、もう緻密。あまりに緻密すぎてエロ。ここまで細かく観察するその視線こそ、エロですよ!

ちょうど、その前に谷崎潤一郎のデビュー作「刺青」を読んだのですが、ここで主人公の彫師が彫りたい女に出会うキカッケは、籠の奥からチラ見えた女の美しい足(脚ではない)の肌の白さですから・・・
そう。籠のほの暗い空間の中で、女の足袋と着物の裾との間からチラ見えたその肌の白さに「刺青入れたい」欲があふれだすという、そのシチュエーションは、まさしく陰翳礼讃で描かれていた世界と共通します。
やっぱり結局同じ世界観じゃ~ん!と確信しました。

関係ないですが、
「エロとはこれ視線なり・・・」
それで思い出すのは、マンガ界のビッグEこと江口寿史さん。

わたし、江口さんのイラスト集を持っているんですが、これもエロいんですよ。
(むかし吉祥寺のリブロでサインしてもらった!家宝です☆)
べつにヌードが出てくるわけではないんですが、モチーフがね、女性のほんっとに何気ないしぐさなんですよ。
「えー!江口さんってこんなところまで見ているんだ」と思うようなモチーフが本当にたくさん出てきます。

たぶん、男性が女性をみて「あ、カワイイ!」みたいな瞬間があると思うんだけど、それが江口さんの頭の中にはつぶさにインプットされ、膨大な量のスクラップとして集積されているんだと思う。

みうらじゅんのエロスクラップみたいなものだと思うんだけど、それが、グラビアとかじゃなくて、本当の自分自身の記憶だってところが凄い。

江川達也なんかより、ずーっとエロいと思います。

ああ、素晴らしき日本の(エロ)巨匠たち。

・・・・って、今日のブログに何回エロって書いたんだろう、わたし・笑

谷崎のせいだー!!

あ、でも谷崎潤一郎の「陰翳礼讃」は本当にオススメです。

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コメント

単なるエロ親父も、文才があれば文豪と呼ばれるし、
写真のセンスがあればアラーキーにもなれるし、
笑いのセンスがあればみうらじゅんにもなれる。

やっぱり才能とセンスだね☆

投稿: ゆーぼー | 2009/06/22 18:53

ゆーぼーさん
エロ三段活用に、座布団三枚!!
特にアラーキーは、すごいと思います。
たかが花の写真でなんでこんなにエロいのかと・・・。

投稿: 恵 | 2009/06/22 23:25

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