ありあまる富
昨晩youtubeで椎名林檎さんの「ありあまる富」のドラマOPバージョンを視聴。
いい曲だなあ。ドラマ用に書き下ろした曲ということだけど、昔ながらのTBSドラマの雰囲気をうまく表現していてさすがだなあと思いました。
でも、単に、椎名林檎さんの曲として聴いたとき、最初は、不況とかそういうご時勢を少し安直に表現しすぎじゃないかと思えて、いまいちピンと来なかったんです。
♪もしも彼らが君の何かを盗んだとして
それはくだらないものだよ
返して貰うまでもない筈
何故なら価値は生命に従って付いている
「それは本当に盗まれているのかしら?」
とか
「盗まれたとして、それはあなたにも責任があるんじゃないの?」
とか、不遜なことを考えてしまったんですが・・・・
でも、
今朝、電車に乗りながら、ふと思ったんです。
「実際に盗まれたか否かではなく、本人が「盗まれた」と思う、その気持ちが大事なんじゃないか」
と。
それで、この歌詞に描かれている、「盗まれたもの」とは、今まで自分が失ってきた大切ないろんなものだと思って、「君」を「自分」に置き換えて曲を聴いたら・・・
涙がポロポロ出てしまいました。
遠くに行ってしまった先輩、大切な人
失ったときには、ものすごい喪失感で沢山泣いた。
けれど、椎名林檎さんは言うのです。
「それはくだらないものだよ、返して貰うまでもない筈、何故なら価値は生命に従って付いている 」
ああ、そうだ。わたしが生きているそれ自体が価値なのだ。よく考えたら、本質的なものは何も失われていないじゃないか。
この曲は大切なものを失った(と思っている)人のための歌なんだと思うと、スっと理解できたんです。
♪もしも君が彼らの言葉に嘆いたとして
それはつまらないことだよ
なみだ流すまでもない筈
何故ならいつも言葉は嘘を孕んでいる
と、椎名林檎さん本人が言うように、この言葉が真実だという確証はない。それ自体嘘を孕んでいるかもしれない。
そんなの分かってる。
でも。
それでも、わたしは「ありあまる富」のこの歌詞に心を委ね、信じてみようと思った。
そういう気持ちさせてくれる、素晴らしい曲だと思います。
・・・・って、この曲をフルで聴いたわけではないので、フルで聴いたらちゃんと感想を書こうと思います。
↓ジャケットデザインも秀逸!さすがです!!
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