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かんらん車

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今日も一日パっとしない天気でしたね。
でも、こういう曇天の冬の寒空も悪くないなって思うんです。

例えば、ユーミンの「かんらん車」の世界。
曇天で、寒くて、雪が降り始めたような日。
遊園地の観覧車に乗って、空いっぱい広がるグレーを重ねた情景の中に身を委ねる。
白雪に重なるチャコールの下界には温かな家の風景が見え・・・その中には、「彼とあの人」の住むあたりが見える。

この曲の凄いところは、曲と歌詞とのマッチング。
「ゆるやかに~空はめぐりはじめ」のあたりで、観覧車が上り始め、本当に目の前ぶわっとにグレーの風景が広がるような感覚に襲われるんですよね。

で、観覧車がおりてくると、夕方の遊園地、乗り物が一つ一つ止まりはじめ、寂しさや恋の終わりを暗示させる情景が展開されます。

そして、なんといっても白眉なのは歌詞の最後

「地上に戻る頃 世界が止まる」

そう。
世界が止まるんです。

内容的にはかなり暗いんですが、歌詞は本当に美しい。

泣きたくなるほど美しい。

あふれんばかりの才能を感じます。

ファンの方はご存知だと思いますが、遊園地のモデルは昔の二子玉川園。多摩美術大学を受験した日、着くのが早すぎてしまったユーミンが二子玉川園に立ち寄ったとき、この歌詞の着想を得たそうです。

そして、彼女の大学の卒業制作は「曇り空」だったと聞いています。

晴れの日でもなく、雨の日でもなく、その中間の微妙なゾーンの中に垣間見える何かを描くのが上手い人なんだなあと思います。

●かんらん車 このコンサートのときのアレンジも実にいい!
http://jp.youtube.com/watch?v=pXHZf9pHax4

曇天といえば・・・
名曲「ベルベットイースター」も曇天だし、タイトルそのまま「曇り空」って曲もありましたね。
●ベルベットイースター 

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